感染と消毒 2018 Vol.25 No.2 p.8-14
総説
新生児病棟の感染対策について
西川 美由紀
新生児はその未熟な免疫能に加えて,常在細菌叢を有さずに出生してくることから,細菌感染症に罹患しやすい.特に早産時においては母体からの移行抗体が少ないこと,さらに侵襲的な医療器具の長期使用,医療従事者による高頻度の接触という医療関連感染のリスクが高い状況に置かれやすい.これらの特性をふまえて,標準予防策を基本とした感染対策が重要となる.
新生児はその未熟な免疫能に加えて,常在細菌叢を有さずに出生してくることから,細菌感染症に罹患しやすい.特に早産時においては母体からの移行抗体が少ないこと,さらに侵襲的な医療器具の長期使用,医療従事者による高頻度の接触という医療関連感染のリスクが高い状況に置かれやすい.これらの特性をふまえて,標準予防策を基本とした感染対策が重要となる.