感染と消毒 2019 Vol.26 No.2 p.55-58
感染制御に現場から一言
結核の診断
御手洗 聡
結核は高齢者を主として現在でも年間15,000人を超える患者が発生する.免疫力の低下を背景に発病する場合が多いものの,誰が発病するかは分からない.感染制御上重要なのは,結核菌を飛散させる呼吸器系の活動性感染症を見逃さないことである.従って,非特異的な症状しかない場合であっても,高齢者や免疫不全患者など罹患率の高い集団に対しては結核のスクリーニング検査を行うことが勧められる.