感染と消毒 2021 Vol.28 No.1 p.51-55
ケア日記
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)受け入れ経験を組織変革のチャンスに変える
住田 千鶴子, 平野 宏介, 砂川 良一, 櫛田 直柔
2020年3月6日,1人目のCOVID-19陽性患者を受け入れてから2021年2月18日までの349日間,陽性患者134人(延べ入院日数1,541日)を専用病棟で受け入れた.
第3波は,高齢者が多く,隔離された閉鎖空間の看護のみでは寝たきりの状態になってしまう危険性があったため,理学療法士による運動器と呼吸器リハビリを積極的に取り入れ,栄養サポートチーム(NST)による栄養評価と献立介入,呼吸サポートチーム(RST)による呼吸管理など,他職種が積極的に介入した.
COVID-19感染症の対応は,自治体病院として,まさに組織変革の契機だった.地域のために医療・看護を提供するという組織の進むべき方向を確信し,市民に信頼され選ばれる病院に一歩近づくことができたと考えている.