感染と消毒 2021 Vol.28 No.2 p.51-54
ケア日記
COVID-19 感染制御の創意と工夫―COVID-19 に負けないチームづくり―
勝平 真司
今年7月,東京都では新型コロナウイルス感染症(以下COVID19)の患者が増加し4度目の緊急事態宣言が発令され,東京オリンピックは無観客で開催された.兵庫県でも感染者が増加し,予断を許さない状況になってきたため,当院もCOVID-19対策チームから全職員へ向けて対策の遵守,強化の指示を出した.
COVID-19が流行するまでの感染症は感染対策チーム(以下ICT)主導で対応してきた.しかし感染状況を知る度にCOVID-19は今まで対応してきた感染症とは違い,ICTだけで抑え込む事は難しいと感じていた.そのため第1波の報道後,全職員で対応出来るようにCOVID-19対策チームを立ち上げた(メンバーは私を含む各部門長等で構成し,その中から4名のコアメンバーを選出した).毎週定例会議(緊急開催もあり)を開催し,様々な対策をメンバーと共に生み出し,現場へ周知,成果を上げてきた当院の感染制御の創意と工夫の一部を紹介する(表1).