感染と消毒 2022 Vol.29 No.2 p.33-37
特別講座
サージカルスモークの課題と対策
大越 香江
サージカルスモークとは,電気メスや超音波凝固切開装置などのエネルギーデバイスで生体組織を焼灼・凝固・切開する際に発生する煙霧であり,ガスと微小な液滴,組織片などの混合物である.コロナ禍以前より,サージカルスモーク中にヒトパピローマウイルスやB 型肝炎ウイルスなどが存在することが報告されていた.
本稿では,サージカルスモークによる病原体やそのほかの有害物質の曝露リスクについて解説する.