感染と消毒 2023 Vol.30 No.1 p.51-54
感染制御に現場から一言
J-SIPHE(感染対策連携共通プラットホーム)の活用
丹羽 隆
J-SIPHE(感染対策連携共通プラットホーム)は感染対策や抗菌薬の使用状況に関する情報を集約するシステムである.抗菌薬の使用量に関してはantimicrobial use density(AUD) に加え, 集計が困難な施設も少なくないdays of therapy(DOT),AUD/DOT が自動集計されることから,抗菌薬使用量の質の高い分析が可能となる.さらにレセプト請求データである入院EF 統合ファイルを取り込むことによって自動的に抗菌薬の使用量が集計されるのみならず,自施設と他施設のデータを容易に可視化して比較可能である.J-SIPHE を活用することにより,データ収集および解析に要する労力を低減するとともに,より質の高い感染対策を展開することが可能となる.