感染と消毒 2023 Vol.30 No.2 p.43-46
感染制御に現場から一言
新型コロナウイルス,インフルエンザウイルス,RSウイルスの検査キットの有効活用
満井 友美
現在,新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査は核酸検出検査,抗原定量検査および抗原定性検査が実施されている.検体は,鼻咽頭,鼻腔および唾液を用いることができるが,症状の有無や発症からの日数などに応じて使い分ける必要がある.インフルエンザウイルスやRS ウイルスの検査は抗原定性検査が広く用いられている.SARS-CoV-2 との同時検査キットも販売されており,流行期には有用性が高いと考えられている.また,緊急性が高い場合にはSARS-CoV-2 を含む複数のウイルスや細菌を同時に検出できる多項目遺伝子検査も有用であり,状況に応じた適切な検査の実施が重要である.