感染と消毒 2024 Vol.31 No.1 p.50-53
感染制御に現場から一言
カテーテルロックに用いるヘパリンと生理食塩液について
西 圭史
医療関連感染の中でも,カテーテル関連血流感染症(Catheter-Related Blood Stream Infection:CRBSI)は,発症すれば予後に影響を与える事態となるため,可能な限り発症予防が必要になる.その予防についてはいくつもの方策があるが,抗凝固薬ヘパリンを用いたカテーテルの閉塞予防は現在においても議論が絶えない.カテーテルを挿入されている患者の背景は個々に異なり,同じ患者であっても日々の変化が生じることが要因と考える.日常的に使用するカテーテルロックに関するヘパリンと生理食塩液について以下に述べる.