感染と消毒 2024 Vol.31 No.2 p.68-70
滅菌管理部門の現場から一言
滅菌有効期限切れを繰り返すRMDの管理
石田 克之
当院の手術部において,滅菌有効期限の設定期間 180 日を経過し,再滅菌が必要となる再使用可能医療機器(Reusable Medical Device:RMD)の大量発生が常態化している.滅菌有効期限切れを理由に回収する回数を使用実績と見做すと,長期間に亘り使用されていない RMD が不動在庫となっている現状がつまびらかになる.滅菌供給部門(Central Sterile Supply Department:CSSD)の総合的管理は,RMD の質管理のための洗浄と滅菌に留まらず,供給量の管理に及ぶ.CSSD 主導で RMD の使用実態について明らかにするための取り組みについて紹介する.