脳室ドレナージのバッグ交換時での、患者様側のドレナージチューブの先端の消毒にはアルコールが適しています。なぜなら、アルコールは抗微生物スペクトルが広く(図)、かつ効力発現がすみやかだからです。また、アルコールでは汚れの除去効果も期待できるからです。消毒用エタノール含浸のガーゼ(綿)での清拭を行ってください。
なお、輸液ルートの接続部、採尿バッグの尿排出口、および注射剤のアンプル・バイアルなどの消毒でも、アルコールが第1選択消毒薬になります。
図. 微生物の消毒薬抵抗性の強さ、およびアルコールの抗微生物スペクトル
- 参考図書
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- 小林寬伊(編著):消毒と滅菌のガイドライン,へるす出版,2014,pp.127-128.
尾家 重治(山口大学医学部附属病院 薬剤部)
2015年03月