経腸ボトルやカテーテルチップは個人専用でも、次亜塩素酸ナトリウムで消毒するのが望ましいです。
経腸ボトルやカテーテルチップは個人専用であっても、連続で使用すると高濃度微生物汚染を招くことがあります。とくに、夏場には高濃度汚染を招きやすいです。実際、1か月以上にわたって洗浄のみでくり返し使用していた経腸ボトルを調べたことがあるのですが、調べた30個の経腸ボトルの残液すべてが104~106個/mLレベルの高濃度微生物汚染を受けていました。
したがって、使用後の経腸ボトルやカテーテルチップは、洗浄後に0.01(100ppm)~0.02(200 ppm)%次亜塩素酸ナトリウムへの30~60分間以上の浸漬や、次回使用時までの浸漬が望ましいです(図)。
なお、ご質問にはありませんが、経腸ボトルの接続チューブ(ルート)の消毒について補記します。接続チューブは構造的に洗浄が行いにくいうえに、もともと単回使用品(SUD)ですので、使い捨てまたは使用のつどに消毒して24時間までの使用とするのが望ましいです。
尾家 重治(山陽小野田市立 山口東京理科大学 薬学部)
2021年06月