超音波ネブライザーの台数が少ない場合であっても、蛇管やマウスピースの個別使用のみならず、薬液カップや槽蓋の患者使用ごとの消毒が望ましいです。
超音波ネブライザーの共用では、逆流防止弁付きのマウスピースを患者ごとに交換する方法があります。もしくは、ネブライザー逆流防止アダプターをマウスピースと蛇管との間に接続しておく方法もあります。しかし、いずれの方法であっても使用患者が咳込んだ場合などでは、逆流が生じる可能性があります。したがって、共用するのであれば、薬液カップや槽蓋などは使用のつどの消毒が望ましいです。なお、消毒は薬液カップの材質劣化を最小限にとどめるといった観点から、0.01%(100ppm)次亜塩素酸ナトリウムへの1時間浸漬が勧められます(図)。
尾家 重治(山陽小野田市立 山口東京理科大学 薬学部)
2021年08月